けいりゅう流産とは?妊娠初期に知っておきたいことと、心を守るために伝えたいこと
妊娠が分かったとき、未来への希望がふくらむ一方で、不安も大きくなりますよね。
「うまく育ってくれているかな」
「ちゃんと心拍が確認できるだろうか」
そんな気持ちで、次の診察日まで落ち着かない時間を過ごす方も多いと思います。
妊娠初期には、まだ分からないことも多く、さまざまな不安があります。
その中のひとつが、けいりゅう流産(稽留流産)です。
今回は、私自身の経験や調べたことをもとに、けいりゅう流産について知っておきたいこと、そして心を守るために伝えたいことを、できるだけ丁寧に綴っていきます。
けいりゅう流産とは?
けいりゅう流産とは、胎児がすでに子宮内で亡くなってしまっているにもかかわらず、出血や腹痛などの自覚症状がない状態の流産のことです。
自覚症状がないことも多いため、妊婦健診でエコーを受けた際に分かるケースがあります。
たとえば、
- 前回見えていた心拍が確認できなくなっていた
- 胎嚢や胎芽の成長が止まっていた
- 週数相当の大きさになっていなかった
- 心拍が確認できないまま診断される
といった状況で判明することがあります。
エコー画面に赤ちゃんの姿が見えるのに、心臓が動いていないと告げられる瞬間は、本当に言葉になりません。
頭では説明を聞いているのに、心が追いつかない。
そんな感覚になる方も多いと思います。
流産のリスクは妊娠初期に多い
妊娠初期、特に妊娠12週頃までは、流産のリスクが比較的高い時期とされています。
原因として多いのは、受精卵や胎児側の染色体異常など、妊娠のごく初期に起こる発育上の問題です。
妊娠した方の一定数が流産を経験するといわれており、その多くは妊娠初期に起こるとされています。
「心拍が確認できたら少し安心」と言われることもありますが、それでもその後に成長が止まってしまうケースもあります。
だからこそ、妊娠初期は希望と不安が隣り合わせの時期なのだと思います。
けいりゅう流産後の処置について
けいりゅう流産と診断された場合、子宮の中に胎児や胎盤の組織が残っている状態になります。
その後の対応としては、自然に排出されるのを待つ場合と、医師の判断で手術を行う場合があります。
手術を行う場合は、子宮内容除去術と呼ばれる処置が行われることがあります。
日帰り〜1泊程度で行われることも多いですが、病院や妊娠週数、体の状態によって異なります。
処置そのものは短時間で終わることもありますが、身体的にも精神的にも負担の大きい出来事です。
不安なことがあれば、遠慮せず医師や看護師さんに確認してよいと思います。
自分を責めないでほしい
けいりゅう流産を経験すると、心にぽっかり穴が開いたような気持ちになることがあります。
そして、どうしても自分を責めてしまう方も多いです。
「何か悪いことをしたんじゃないか」
「もっと休んでいれば違ったのかな」
「仕事をしていたからかもしれない」
そんなふうに、何度も考えてしまうかもしれません。
でも、妊娠初期の流産の多くは、胎児側の染色体異常など、親の努力では防げない原因によるものとされています。
もちろん、そう言われてもすぐに気持ちが楽になるわけではありません。
それでも、どうか覚えておいてほしいです。
あなたのせいではありません。
そして、誰かのせいにしなくてもいい出来事なのだと思います。
パートナーのサポートも大切に
けいりゅう流産は、妊娠していた本人だけでなく、パートナーにとっても大きな出来事です。
ただ、夫やパートナーは、自分なりにショックを受けていても、どう声をかけていいのか分からないことがあります。
そんなとき、無理に励ます必要はないと思います。
「大丈夫だよ」と言われても、大丈夫じゃない日もあります。
「また次があるよ」という言葉が、今はつらく響くこともあります。
だからこそ、ただそばにいること。
話したいときに話を聞くこと。
泣いているときに責めずに受け止めること。
それだけでも、大きな支えになることがあります。
「そばにいるよ」
「一緒にいるよ」
その気持ちが、何より心強い支えになると思います。
体の回復と、次に進むまでの時間
けいりゅう流産の後は、子宮や体が通常の状態に戻るまで少し時間がかかることがあります。
感染症のリスクや体の回復を考えて、一定期間は性行為を控えるよう医師から案内されることもあります。
再妊娠のタイミングについても、次の生理を何回か見送るように言われる場合もあれば、医師の許可が出れば早めに妊活を再開できる場合もあります。
体の状態や病院の方針によって違うため、必ず担当の先生に確認してください。
この期間は、体を休める時間でもあり、心を少しずつ整えていく時間でもあります。
すぐに前を向けなくても大丈夫です。
焦らなくていいと思います。
救われる言葉、つらく感じる言葉
けいりゅう流産を経験した方の中には、
「子どもは忘れ物を取りに帰っただけ」
という言葉に救われた、という方もいます。
私自身も、その言葉に少しだけ心が軽くなったことがありました。
でも、こうした言葉の受け止め方は人それぞれです。
救いになる人もいれば、今はまだ受け止めるのがつらい人もいると思います。
だから、無理に前向きな言葉を探さなくても大丈夫です。
今はただ悲しい。
今は何も考えられない。
そういう時間があってもいいと思います。
あまり責めないで、落ち込みすぎないで
「もっと早く気づいていれば」
「あのとき無理をしたからかも」
そんなふうに自分を責めてしまう気持ちは、痛いほど分かります。
でも、繰り返します。
妊娠初期の流産の多くは、誰かの努力で防げるものではないとされています。
泣いてもいいし、何もできない日があってもいい。
気持ちが追いつかないまま、日常だけが進んでいくように感じる日もあると思います。
それでも、少しずつで大丈夫です。
あなたの心と体が、ゆっくり回復していく時間を大切にしてください。
最後に|あなたのせいではありません
この記事を読んでくださっているあなたが、今つらい気持ちの中にいるのなら、どうか少しでも心が軽くなってくれることを願っています。
そして、パートナーの方にも伝えたいです。
「何もしてあげられない」と思うかもしれません。
でも、そばにいるだけで、あなたは十分支えになっていることがあります。
短い時間だったとしても、その存在を想った気持ちは、きっと大切なものとして残っていると思います。
無理に忘れようとしなくてもいい。
無理に前を向こうとしなくてもいい。
ゆっくりで大丈夫です。
あなたの心と体に、穏やかな時間が戻ってきますように。
つらい気持ちを、ひとりで抱え込まないでください。
妊娠初期の不安や流産後の気持ちは、簡単に整理できるものではありません。
必要であれば、産婦人科の先生、助産師さん、自治体の相談窓口、信頼できる人に話してみてください。

