結婚前から意識していた“妊娠への備え”

結婚を決めたのは、まだ本格的に「妊活を始めよう」と考える少し前のことでした。

両親への挨拶や結婚式の準備が少しずつ始まる中で、夫は早めにブライダルチェックを受けてくれました。

当時は、

「まだ妊活ってほどじゃないけど、将来のために健康状態を知っておこう」

くらいの感覚でした。

その検査で、夫は風疹の抗体が少ないことが分かり、すぐに予防接種を受けてくれました。

この判断は、あとから振り返っても本当に大切だったと思います。

妊娠してからではできない準備もあるからこそ、“妊娠前に知っておくこと”の大切さをこの時点で少し感じ始めていました。

ブライダルチェックで思わぬ現実

入籍を済ませ、少し落ち着いたタイミングで、私もブライダルチェックを受けました。

そこで医師から告げられたのが、「AMH値がかなり低い」という結果でした。

AMHとは、卵巣にどのくらい卵子が残っているかの目安になる数値です。
ただし、AMHが低いからといって、すぐに「妊娠できない」という意味ではありません。

それでも当時の私は、

「年齢の割に40代相当の数値です」

と言われて、正直かなりショックを受けました。

結婚式やハネムーンを控えていたこともあり、その時点ではすぐに治療を始めるというより、まずは“現状把握”という位置づけでした。

でも心のどこかでは、

「もしかしたら、普通に妊娠するのは難しいのかもしれない」

という不安が、ずっと残っていました。

ハネムーン後、うっすら陽性反応。でも…

新婚旅行は、本当に最高の思い出でした。

結婚式を終え、ようやく一息ついて、夫婦としての生活が始まったような感覚もありました。

そんなハネムーンのあと、妊娠検査薬にうっすらと陽性反応が出ました。

「もしかして…?」

と期待したものの、その反応は長くは続きませんでした。

あとから考えると、それは化学流産だったのだと思います。

化学流産とは、妊娠検査薬では陽性が出たものの、病院で胎嚢が確認される前に妊娠が継続しなくなる、とても初期の流産です。

当時は知識も浅く、気持ちの整理もつかないまま、

「妊娠できたのかな?」

「でも違ったのかな?」

と、何とも言えない気持ちを抱えていました。

この出来事をきっかけに、私たちの妊活は少しずつ現実味を帯びていきました。

不妊治療の予約、でもその前に自然妊娠

AMHが低いこともあり、私はすぐに不妊治療を扱う専門の産婦人科に予約を入れました。

ただ、人気の病院だったため、初診は3か月後。

「すぐに相談したい」と思っても、実際には予約が取れるまで時間がかかることもあるのだと、この時に知りました。

そんな中、初診を待っている間に、自然妊娠が分かりました。

「まさか…!」

という驚きと、うれしさと、不安。

AMHのことがあったので、自然に妊娠できたこと自体が信じられないような気持ちでした。

けれど、その妊娠は稽留流産という形で終わってしまいました。

稽留流産とは、赤ちゃんの成長や心拍が止まってしまっても、すぐには自然に排出されず、お腹の中にとどまっている状態の流産です。

母子手帳も受け取っていたので、喪失感は本当に大きかったです。

「やっと来てくれたと思ったのに」

「どうして続かなかったんだろう」

そんな思いが何度も浮かび、しばらくは気持ちが追いつきませんでした。

再スタート|不妊治療の本格開始

12月、予約していた不妊治療専門の産婦人科を受診しました。

再検査の結果、AMHはさらに下がっていて、数値は1未満。

いよいよ本格的に治療に入ることを覚悟しました。

年明けからは、

  • hCG注射
  • 通水テスト
  • タイミング法

などを受けながら、妊活を進めていきました。

通院の予定に合わせて仕事や生活を調整したり、排卵のタイミングを意識したり。

妊活は、思っていた以上に心も体も忙しいものだと感じました。

うまくいかなかった周期には落ち込むこともありましたし、周りの妊娠報告を素直に喜べない自分に苦しくなることもありました。

それでも夫と話し合いながら、

「今できることをやろう」

と、少しずつ前に進んでいきました。

人工授精で妊娠、そして出産へ

3月、初めての人工授精を実施しました。

不安もありましたが、

「これで少しでも可能性が広がるなら」

という気持ちの方が大きかったです。

その結果、無事に妊娠が分かりました。

うれしい反面、過去の流産経験があったので、最初から手放しで喜ぶことはできませんでした。

検診のたびに、

「ちゃんと育っているかな」

「心拍は確認できるかな」

と、毎回祈るような気持ちでした。

それでも経過は順調に進み、12月に第一子を出産することができました。

あの時の安堵感は、今でも忘れられません。

第一子を抱いたときに感じたこと

不妊治療、化学流産、稽留流産。

いろいろな出来事を経てようやく出会えた我が子は、本当にかけがえのない存在でした。

もちろん、産まれてからの育児は想像以上に大変でした。

でも、赤ちゃんを抱いたとき、

「ここまで頑張ってきてよかった」

と心から思いました。

妊活中は出口が見えないように感じることも多かったけれど、あの時の経験があったからこそ、命の重みをより強く感じたのだと思います。

その後、第二子・第三子は自然妊娠で

意外にも、第二子・第三子は不妊治療を必要とせず、自然妊娠でした。

第一子の時にあれほど悩み、治療を受けた経験があったので、自然妊娠が分かった時はとても驚きました。

3年おきに出産を迎え、今では三児の母となりました。

だからこそ、妊活や不妊治療については、

「こうすれば必ずうまくいく」

とは簡単に言えません。

本当に人それぞれで、タイミングも、体の状態も、心の負担も違います。

ただ一つ言えるのは、早めに自分たちの状態を知っておくことは、決して無駄にならないということです。

今だから伝えたいこと

当時は、

「妊活ってこんなに大変なんだ」

と何度も泣きました。

期待して、落ち込んで、また少し希望を持って。

その繰り返しは、思っていた以上に心をすり減らすものでした。

でも今振り返ると、早めに検査を受け、夫婦で話し合い、必要な準備をしていたことは、確かに私たちを支えてくれていました。

これから妊活を考える方には、まずはブライダルチェックや婦人科での相談から始めてみることをおすすめしたいです。

風疹の抗体確認や予防接種、病院の予約、サプリや生活習慣の見直しなど、妊娠前にできる準備はたくさんあります。

すべてを完璧にする必要はありません。

でも、できることを一つずつ整えておくことが、未来の自分を助けてくれると思います。

あなたの妊活が、後悔の少ないものになりますように。